済金
せいきん
名詞
標準
文例 · 用例
豊花と鶴彦とを次の間に連れて往って、小稲花鳥へ百両ずつの内済金を出すことに話を附け、それを香以に取り次いだ。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
これには屋敷の方でも持てあまして、いずれ当方からあらためて沙汰をするからと云って、一旦は八人の者を追い返して置いて、それから土地の岡っ引か何かをたのんで、二百両ほどの内済金を出して無事に済ませたそうです。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
主人をぶち殺された上に、あべこべに二百両の内済金を取られるなどは、随分ばか/\しい話のようですけれども、屋敷の名前には換えられません。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
お金はあれで充分だつた、サイパンの家賃、七郎丸の舟貸料、ペンドラムの蜜柑畑の租税の立替、それらのものゝ返済金として充分だつた。
— 牧野信一 『酒盗人』 青空文庫
約束の期日になると、私は返済金にピース十個ぐらいは添えた。
— 豊島与志雄 『程よい人』 青空文庫
彼は曰く、英蘭ほど多額の貧民救済金はどこでも見られないが、しかも英蘭ほど貧民の多い国はない。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫
いくら百姓が馬鹿でも、いよいよ何んにも食えなくなったら、黙って死にやしまい、と俺達若者は言ってるです」「県庁の方から、救済金や米が来ないですか」「まだなんにも来ません。
— ――東北農村惨状報告書―― 『飢餓地帯を歩く』 青空文庫
現に、去年の暮には、県会議員三十三名が、全部お揃いで上京し救済金の借り出しに奔走したとかである。
— ――東北農村惨状報告書―― 『飢餓地帯を歩く』 青空文庫