一文字笠
いちもんじがさ
名詞
標準
flat sedge hat
文例 · 用例
一文字笠に二本差した甲掛草鞋の旅の武士。
— 弁信の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
笠のうちこそ見物だと思って心配するがものはない、前半の一文字笠が、その瞬間、紗のように透きとおって、面が蛍の光のように蒼白く夜の色を破って透いて見えるのです。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
そのときより女はふと笑いながら、「そうそう、あれを見て頂きましょうね」 そう云って、納戸から萱の一文字笠を取りだして来た。
— 萱笠 『日本婦道記』 青空文庫
菅の一文字笠に夕陽がつよく反射しているため、その紐下の顔は、暗くてよく見えない。
— 二天の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
「どうです、おやじ様、漆桶の考えは、うまく行ったでございましょうが」 その前髪がいうと、おやじ様とよばれた一文字笠は、「いや、貴さまもだいぶ、巧者になったな。
— 二天の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
どこやら後ろめたいものに襲われまする」「何の、意気地のない」 年老った方の一文字笠は、多少自分の心にも、そうした怯えがあるらしく、忌々しげに、自分へいうとも連れの者へいうともなくつぶやいて、漆桶のくくり付けてある荷鞍へ乗り移った。
— 二天の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
後ろの荷駄に乗っている一文字笠は、先へゆく頬かぶりの前髪男へ手をあげて、「城太、城太。
— 二天の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
「やあ」 一文字笠のつばを振顧った男は、一方の目を布でふさいでいました。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4