冷や酒
ひやざけ
名詞
標準
文例 · 用例
仕上げはざる蕎麦です」「あの人たちは、冷や酒を際限なく飲むでしょう」「お好きですね」 うしろの棚の置き時計を直子は見た。
— 片岡義男 『物のかたちのバラッド』 青空文庫
みんな水玉模様の仕着でなく、縞かめくら縞のふだん着で、あぐらをかいたり片膝立てをしたりして、湯呑で冷や酒を飲みながら、茣蓙の上の花札に眼を凝らしていた。
— 山本周五郎 『さぶ』 青空文庫
栄二は行燈の側で板の間へじかにあぐらをかいて坐り、糊瓶の裏返した蓋を睨みながら、湯呑で冷や酒を飲みはじめた。
— 山本周五郎 『さぶ』 青空文庫
彼もまた湯呑で冷や酒を飲み、ときたま小皿に分けてある味噌を、箸の先につけて舐めた。
— 山本周五郎 『滝口』 青空文庫
だがまあ、瓢箪に酒のあるのが何よりの倖せ」 さっそく焼肉の包みを解いて肴とし、瓢の口から冷や酒を仰飲っていた。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
鬼怒川と川治温泉の途中で、山藤の盛りを見ながら、眞晝、斷崖の草むらに車座をくんで冷や酒を酌みあつた旅すがらの事である。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫
切りたての青竹のにおい、アユと酢のかおり、これを肴に河原で飲む冷や酒はうまい。
— 三遊亭金馬 『江戸前の釣り』 青空文庫
釣りたてのアユの腹を割き、塩をぱらぱらとふって、そのワタだけ口にふくみ、それを肴に冷や酒をのむ。
— 三遊亭金馬 『江戸前の釣り』 青空文庫