劈く
つんざく
動詞-五段-カ行動詞-他動詞
標準
to break
文例 · 用例
定罰のような闇、膚を劈く酷寒。
— 梶井基次郎 『冬の蠅』 青空文庫
ただこれぎりなら夏らしくもないが、さて一種の濁った色の霞のようなものが、雲と雲との間をかき乱して、すべての空の模様を動揺、参差、任放、錯雑のありさまとなし、雲を劈く光線と雲より放つ陰翳とが彼方此方に交叉して、不羈奔逸の気がいずこともなく空中に微動している。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
ヤコフ・イリイッチは歯を喰いしばる様にして、お前も連帯であげられ無えとも限ら無えが、「知ら無え知ら無え」で通すんだぞ、生じっか…… 此の時ぴーと耳を劈く様な響きが遠くで起った。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫
その訴への声の中には、人の子の親の胸を劈くやうな何物かが潜んでゐた。
— 有島武郎 『An Incident』 青空文庫
其が三聲めに成ると、泣くやうな、怨むやうな、呻吟くやうな、苦み※くかと思ふ意味が明かに籠つて來て、新らしく又耳を劈く……「見よう、」 年少くて屈竟な其の客は、身震ひして、すつくと立つて、内中で止めるのも肯かないで、タン、ド、ドン!
— 泉鏡太郎 『霰ふる』 青空文庫
今や、闇を劈く電光の一閃の中に、遠い過去の世の記憶が、一どきに蘇って来た。
— 中島敦 『木乃伊』 青空文庫
するとその投影の中から、群青と淡紅色のパラソルが、人魂か何ぞのようにフウーウと美しく浮き出して、二三間高さの空中を左手の方へ、フワリフワリと舞い上って行ったが、その方にチラリと眼を奪われた瞬間に、虚空を劈く非常汽笛と、大地を震撼する真黒い音響とが、私の一尺横を暴風のように通過した。
— 夢野久作 『空を飛ぶパラソル』 青空文庫
それが三声めになると、泣くような、怨むような、呻吟くような、苦み※くかと思う意味が明かに籠って来て、新らしくまた耳を劈く……「見よう、」 年|少くて屈竟なその客は、身震いして、すっくと立って、内中で止めるのも肯かないで、タン、ド、ドン!
— 泉鏡花 『霰ふる』 青空文庫
作例 · 標準
雷鳴が夜の静寂をつんざいた。
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彼の叫び声が耳をつんざくほど響いた。
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静かな森を、突然の銃声がつんざいた。
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