眼睛
がんせい
名詞
標準
文例 · 用例
」きっぱりと言い放って老先生の眼睛を正視した。
— 国木田独歩 『富岡先生』 青空文庫
鶺鴒の眼睛の在処を月に三度易えるとは、平生から恐ろしい細かい細工を仕たものだ。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
一卷の蠧書に眼睛を瞎卻されて、白首皓髯、猶机を離れずといふやうではならぬ。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
お勢は眼睛を地上に注いで、黙然として一語をも吐かなかッた。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
即ち相剋から安定へ……運命の眼睛の見詰めてゐる方へ。
— 有島武郎 『運命と人』 青空文庫
まずよかったと思うと、事務長の insolent な目つきが低い調子の伴音となって、じっと動かない中にも力ある震動をしながら、葉子の眼睛の奥を網膜まで見とおすほどぎゅっと見すえていた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
眼睛は大きく開いたままで、盲目同様に部屋の中の物を見る事をしなかった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
ヤコフ・イリイッチの豹の様な大きな眼睛は、私の眼から耳にかけたあたりを揉み込む様に見据えて居るのを私はまざまざと感じて、云うべからざる不快を覚えた。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫