僻境
へききょう
名詞
標準
deep rural areas
文例 · 用例
感ずる仔細がありまして、私は望んで僻境孤立の、奥|山家の電信技手に転任されたのです。
— 泉鏡花 『革鞄の怪』 青空文庫
渠はもとより両親も何もない、最愛の児を失い、最愛の妻を失って、世を果敢むの余り、その妻と子の白骨と、ともに、失うべからざるものの一式、余さずこの古革鞄に納めた、むしろ我が孤の煢然たる影をも納めて、野に山に棄つるがごとく、絶所、僻境を望んで飛騨山中の電信局へ唯今赴任する途中である。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
」今でも何うかすると、そう思って、こうした僻境に年を取って行くのを勇吉は情なく思った。
— 田山花袋 『トコヨゴヨミ』 青空文庫
況や好惡の念強かりしシヨオペンハウエルが如きもの、若くは僻境に居りて經驗少かりけるカントが如きもの、爭でか偏僻頑陋と看做されざらむ。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
夢も未来もあるものを、コルシカの土民づれの手にかかって、こんな山間|僻境であえなく一命を落すのかと、いずれも悲愴な思いに胸を閉ざされながら、その夜はまんじりともせずに語り明かした。
— タラノ音頭 ――コルシカ島の巻―― 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
蛾眉山のある蜀の地は都を去る事|遠き僻境なり。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
作例 · 標準
電波も届かないような山奥の僻境で、自給自足の生活を送る老夫婦を訪ねた。
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冒険家たちは、地図にも載っていない僻境の奥地に眠る遺跡を探し続けている。
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都会の喧騒を離れ、誰にも邪魔されない僻境で静かに筆を執るのが私の夢だ。
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