白餡
しろあん
名詞
標準
文例 · 用例
和尚さんは白餡入りの饅頭六つ賭けるさかい、豹ぼんは」何も賭けるものがなく、蓮池から亀の子一匹掴えて、負けると和尚に呉れてやることになった。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
上品らしく気取りて白餡小さくしたるものは何の風情もなし、すきとしたる黒餡の餅、形も大に趣あるなり。
— 泉鏡花 『一景話題』 青空文庫
お嫁をもらうゆえ、箪笥をゆずってくれと言われ箪笥の奥から姉が嫁してきた時の『部屋見舞』(関西では色や形とりどりの大きい饅頭を作る)松竹梅や高砂の尉と姥、日の出、鶴亀、鯛等で今でも布袋が白餡で、鯛が黒餡であったことを覚えている。
— 正岡容 『随筆 寄席囃子』 青空文庫
甘党随喜の名代汁粉砂糖の味を食べ分けた下戸 甘党の随喜した汁粉の味、明治時代には名代の汁粉屋も多く、それぞれ自家特製の持味に御膳、田舎、小倉、塩|餡乃至は白餡の上品まで口当りのよさ、ことに蓋を取った時のその匂い、ほんのりと特有の香味、煮抜きの餡の練れた工合、全く甘党を誘惑する。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫
名代の随一は新橋の十二ヶ月、硝子戸を開けてすぐ二階へ上る、みんな食えば景品を出すなどと噂はあったが、三月四月となると紅餡や白餡が出て大抵は箸を投げる。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫