没取
ぼっしゅ
名詞動詞-サ変
標準
forfeiture (of assets)
文例 · 用例
新しい木曾谷の統治者が旧尾州領の山地を没取するのに不思議はないというような理屈からこれは来ているのか、郡県政治の当局者が人民を信じないことにかけては封建時代からまだ一歩も踏み出していない証拠であるのか、いずれとも言えないことであった。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
廃藩置県以来、諸国の多額な藩債も政府においてそれを肩がわりする以上、旧藩諸財産の没取は当然であるとの考えにでも支配されたものか、木曾谷山地従来の慣例いかんなぞは、てんで福島支庁官吏が問うところでない。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
が、つまらぬ事から上役の疑いを受け、それに役目の上の手落ちもあって、家禄を没取された上、世に顔向けもならぬような目に逢いました。
— 双生児の呪 『銭形平次捕物控』 青空文庫
その改革の大波に捲き込まれて、入牢、追放、欠所、手錠に処せられた、大町人、役者、芸人の数も少くはありませんが、木場の増田屋惣兵衛などは最も手ひどい目に逢った一人で、町奉行鳥居甲斐守に睨まれて入牢、家財は埃一つ残らず没取、娘のお藤は翌る十三年三月日本橋の袂で舌噛み切って死んで了ったのでした。
— 野村胡堂 『礫心中』 青空文庫
お若いに似合わずごく細民の情実まで汲み取って、そうして地方官吏が細民をいじめたり何かする場合には充分注意して細民に同情を表せられて地方官吏を罰し、その財産を没取したりあるいは牢屋の中に入れたりするような事が折々ございますので、官吏中には法王を毛虫のごとくに嫌って居るやつが沢山ございます。
— 河口慧海 『チベット旅行記』 青空文庫
* 長州の旧藩制度には、家士にして河豚を食して死んだ場合は、家禄没取、家名断絶というきびしい掟があった。
— 吉川英治 『河豚』 青空文庫
突然、鎌倉幕府では、彼が四十年に近いあいだ、幾千の部下の血と、自己や一族の刃の働きで築き上げたところの城地を、何の理由も明示しないで、強制的に没取してしまったのである。
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫
――近くは兄の盛綱は何の科があってか、所領を没取されているではないか。
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫
作例 · 標準
「裁判所は、犯行に使われた凶器と不正な利益の没取を命じた。」
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「保釈条件に違反したため、納めていた保釈金が全額没取されることになった。」
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「法令違反が発覚し、営業許可証を没取されるという厳しい処分が下った。」
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