遁走
とんそう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
flight
文例 · 用例
飛び廻る自動車も、忙しそうに歩く行人も、右往左往に悲叫遁走する、あらゆる生物の、混乱の姿ででもあるかのように取られた。
— 小島烏水 『火と氷のシャスタ山』 青空文庫
わが名はレギオン、我ら多きが故なりなどと嘯いて、キリストに叱られ、あわてて二千匹の豚の群に乗りうつり転げる如く遁走し、崖から落ちて海に溺れたのも、こいつらである。
— 太宰治 『誰』 青空文庫
殊にも葉藏は、自動車に乘つて海濱づたひに遁走して行くはればれしき四人のすがたをはるかに思つた。
— 太宰治 『道化の華』 青空文庫
一八九六年、六月のなかば、ロンドン博物館附属動物園の事務所に、日本猿の遁走が報ぜられた。
— 太宰治 『猿ヶ島』 青空文庫
」と言うも、これは、遁走の一方便にすぎないのであって、作家たる男が、毎月、毎月、このような断片の言葉を吐き、吐きためているというのは、ほめるべきことでない。
— ――馬をさへ眺むる雪の朝かな―― 『碧眼托鉢』 青空文庫
その夜、歌舞伎座から、遁走して、まる一年ぶりのひさごやでお酒を呑みビールを呑みお酒を呑み、またビールを呑み、二十個ほどの五十銭銀貨を湯水の如くに消費した。
— 太宰治 『狂言の神』 青空文庫
いる、いる、いる、 無数の廃残者、 海中の遁走者、膃肭獣、 弱者、負傷者、 老大獣、 力尽き溺るるもの、波とともに盛りあがる、死屍、腐爛した頭。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
「かのウ※ルターが、コロンボで下船して遁走しましたことは、すでにお話ししましたが、その後、私は、最近、はからずも、アデンの、チグリス河の河岸で彼に出会ひました。
— 鈴木三重吉 『勇士ウ※ルター(実話)』 青空文庫
作例 · 標準
警官の姿を見るやいなや、泥棒は慌てて遁走した。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
敗北を悟った兵士たちは、次々と戦場から遁走した。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
警察は遁走した容疑者の行方を追っている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash