葉隠
はがくれ
名詞
標準
Hagakure (treatise on bushido as told to Tashiro Tsuramoto by Yamamoto Tsunetomo, 1716)
文例 · 用例
向うて筋違、角から二軒目に小さな柳の樹が一本、その低い枝のしなやかに垂れた葉隠れに、一|間口二枚の腰障子があって、一枚には仮名、一枚には真名で豆腐と書いてある。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
彼の長崎にて見し紅化粧したる天女たちとは事変り、その物腰のあどけなさ、顔容のうひ/\しさ、青葉隠れの初花よりも珍らかなり。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
こうした奈良原少年の精神こそ、玄洋社精神の精髄で、黒田武士の所謂、葉隠れ魂のあらわれでなければならぬ。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
道路はその山の根方をグルリとまわって行くのであるが、その山を越えて一直線に行けば三分の一ぐらいの道程に過ぎない……と聞いた二人の心に又しても曲る事を好まぬ黒田武士の葉隠れ魂……もしくは玄洋社魂みたいなものがムズムズして来た。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
奈良原翁は少年時代に高場乱子、武部小四郎等から受けた所謂、黒田武士の葉隠れ魂、悪く云えば馬鹿を通り越しても満足せぬ意地張根性がドン底まで強かった。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
何、正体を見れば、閑古鳥にしろ、直そこいらの樹の枝か葉隠れに、翼を掻込んだのが、けろりとした目で、閑に任かして、退屈まぎれに独言を言っているのであろうけれども、心あって聞く者が、その境に臨むと、山から谷、穴の中の蟻までが耳を澄ます、微妙な天楽であるごとく、喨々として調べ奏でる。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
宮は稍羞ひて、葉隠に咲遅れたる花の如く、夕月の涼う棟を離れたるやうに満枝は彼の前に進出でて、互に対面の礼せし後、「始めましてお目に掛りますで御座いますが、間様の……御親戚?
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
私は常緑地帯を歩きつづけながら、その暗い葉隠れのすきまからキラキラする星座をあおいで、深い呼吸をした。
— 海野十三 『ある宇宙塵の秘密』 青空文庫
作例 · 標準
「武士道というは死ぬことと見つけたり」という一節は、葉隠の中でも特に有名だ。
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江戸時代の武士の精神性を知るために、佐賀藩の聖典とも呼ばれる葉隠を読んだ。
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三島由紀夫は、自身の行動指針として葉隠を深く読み込んでいたという。
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ウィキペディア
『葉隠』(はがくれ)は、江戸時代中期(1716年ごろ)に書かれた書物。肥前国佐賀鍋島藩士・山本常朝が武士としての心得を口述し、それを同藩士田代陣基が筆録しまとめた。全11巻。葉可久礼とも。『葉隠聞書』ともいう。
出典: 葉隠 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0