南寄り
なんより異読 みなみより
名詞
標準
southerly (wind)
文例 · 用例
どういうわけでこれだけの柳が路ばたに取残されていたのか知らないが、往来のまん中よりもやや南寄りに青い蔭を作っていた。
— 岡本綺堂 『御堀端三題』 青空文庫
二俣の東南寄りに、横平山という高地がある。
— 菊池寛 『田原坂合戦』 青空文庫
そして翌朝其處を立つて戰場ヶ原の方へ出やうとして不圖振返ると、昨日自分等の休んだ峠からやゝ南寄りに聳えて居る尾根つゞきの白根山には昨日のうちに早やしら/″\と雪の來てゐるのを見た。
— 自然の息自然の聲 『樹木とその葉』 青空文庫
どういう訳でこれだけの柳が路ばたに取り残されていたのか知らないが、往来のまん中よりもやや南寄りに青い蔭を作っていた。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
両国橋は天保十年四月に架け換えたのであるが、何分にも九十六間の長い橋で、昼夜の往来も繁しい所であるから、十七年目の安政二年には所々におびただしい破損が出来て、人馬の通行に危険を感じるようになったので、ことしの三月から修繕工事に取りかかることになって、橋の南寄り即ち大川の下流に仮橋が作られていた。
— 金の蝋燭 『半七捕物帳』 青空文庫
南寄りのその枝枝には真つ赤に焼けただれた五六顆の実が生つてゐて、その実の重みで枝が弓なりに橈んでゐる。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
館を囲繞しやや南寄りに甲府の条坊が出来ていた。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
南寄り東に海を受けた、その海の面に濛々とした霧が低く立ち罩めて、水平線を離れたらしい太陽の光が、それに漉されて茫と白んで、宛も磨硝子を透かして見るような明るみとなっていた。
— 豊島与志雄 『初秋海浜記』 青空文庫
作例 · 標準
「明日は南寄りの強い風が吹く予報なので、海でのレジャーは控えるようにしてください」と気象予報士が厳しく注意を促した。
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ベテランの船長は巧みに風向きを読み、南寄りの風を帆いっぱいに受けて、船のスピードを一気に上げて港を目指した。
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昼下がりに窓を開けると、南寄りの暖かく生温かい風がふわっとカーテンを揺らし、春がすぐそこまで来ていることを感じさせた。
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