一切経
いっさいきょう
名詞
標準
complete Buddhist scriptures
文例 · 用例
「清衡朝臣の奉供、一切経のうちであります――時価で申しますとな、唯この一巻でも一万円以上であります。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
」 橘南谿の東遊記に、これは清衡存生の時、自在坊蓮光といへる僧に命じ、一切経書写の事を司らしむ。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
」 二、三の散佚はあろうが、言うまでもなく、堂の内壁にめぐらした八の棚に満ちて、二代|基衡のこの一切経、一代|清衡の金銀泥一行まぜ書の一切経、並に判官贔屓の第一人者、三代|秀衡老雄の奉納した、黄紙宋板の一切経が、みな黒燿の珠玉の如く漆の架に満ちている。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
――一切経の全部量は、七駄片馬と称うるのである。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
疱瘡が御平癒とは申しても、あれほどの御大病でございましたので、さすがに御余気が去らぬらしく時々わづかながらお熱も出ますので、そのとしは、鶴岳宮の一切経会、放生会、またその他のお祭りにも将軍家のおいでは無く、もつぱら御ところの御奥におひきこもりでございました。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
それどころか、お化……なら、お化で、またその人ならその人で、言いたいことが一切経、ありったけの本箱を引くり返したのと、知っただけの言を大絡にしたのが、一斉に胸へ込上げて、咽喉で支えて、ぎゅうとも言えず、口は開かずに、目は動く。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
すべてかくのごとく小むずかしく縺れ絡んだ蛇の画を、護符として諸多の災害を避くるは、イタリアに限らず、例せば一切経中に見る火難|除けの符画も、熟視るとやはり蛇の画だ。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
その後一切経を調べると、『四分律蔵』に邪眼、『玉耶経』に邪盻、『増一阿含』に悪眼、『僧護経』『菩薩処胎経』に見毒、『蘇婆呼童子経』に眼毒とあるが、邪視という字も『普賢行願品』二十八に出でおり、また一番好いようでもあり、柳田氏その他も用いられ居るから、手前味噌ながら邪視と定め置く。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
作例 · 標準
その古い寺院には、貴重な一切経が大切に保管されている。
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仏教学者は、一切経を研究することで仏教の教義を深く理解しようとしている。
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彼は、人生の指針を求めて、一切経の解説書を読み始めた。
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