欠漏
けつろう
名詞
標準
文例 · 用例
一たび比量智を役して、おのが聖教量智を證せむとするときは、障礙乃ち生じて、缺漏つひに掩ふべからず。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
故に諸子を以て經書の缺漏を補ふと云つてあるが、今から考へて見れば、實は經書と云ふ者を順次に晩出の書からして、上代にまで遡つて調べた上、割合に竄亂のない本に根據して、更に一段と舊い處を研究して行く方法を取るでなければ、確實に信憑すべき定論に達することが出來ないのである。
— 内藤湖南 『支那古典學の研究法に就きて』 青空文庫
成る程足利時代には吾妻鏡ほどに重寶な記録のないことは事實であるけれど、それより少しく下つた價値のものを求むれば、公武共に中々多く、足利時代全體に亘りて殆ど缺漏なしと云つて可なる位である。
— 原勝郎 『足利時代を論ず』 青空文庫