幻辞.com

名詞
1
標準
文例 · 用例
吾輩は只石川君の所謂(しい生活の間に心に浮んでは消えて行く刹那々々の感じを愛惜する云々)といふやうな意味で作られたものが最善の歌とは思へないだけである。
伊藤左千夫 『悲しき玩具』を読む 青空文庫
しいため十分|纏める暇もありませぬし、時間も足りなくて急いだものですから、不徹底な所があったろうと思います。
橋本進吉 古代国語の音韻に就いて 青空文庫
その後は雨に振り込められたり世事に殺されたりして桜のことを忘れていた。
九鬼周造 祇園の枝垂桜 青空文庫
空には秋のような日が照り渡って、地上には麦が実り、大鎌や小鎌を持った農夫たちが、至るところの畑の中で、戦争のようにがしく働いている。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
――こうした刈入時の田舎の自然と、収穫にしい労働の人生とが、屋根の上に飛びあがった一羽の鶏の主観の影に、茫洋として意味深く展開されているのである。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
いかなれば追はるる如く歳暮のがしき街を憂ひ迷ひて晝もなほ酒場の椅子に醉はむとするぞ。
萩原朔太郎 氷島 青空文庫
一分間の閑も惜しく、タイムイズマネーでがしく市中を馳け廻つてる大阪人が、かうした東京の喫茶店風景を見て、いかにも閑人の寄り集りのやうに思ひ、むしろ不可思議に思ふのは当然である。
萩原朔太郎 喫茶店にて 青空文庫
足袋裸足で痛痛しい、胸が開張けて、雪の肌が白百合の匂ひ、島田の根が外れてしい呼吸である。
萩原朔太郎 二十三夜 青空文庫