幻辞.com

寝箱

ねばこ
名詞
1
標準
文例 · 用例
そのうちに、一人ずつ、その寝箱の中へはまりに行った。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
ボースンと大工とは、彼女を、波田の寝箱の中へ押し倒すことだけは、形式的に忘れなかった。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
波田の寝箱の隣では、負傷のために、弱り、やせたボーイ長が、まだうめいているのであった。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
二七 おもてはストキから、ボースン、大工まで、全部出て行ったので、あとは傷を負って、むなしく一週間余りを暗室――それはほとんど暗室であった――の、寝箱の中でもだえ苦しんだ、ボーイ長の安井と、おもての通い船のおやじと、それから、沖売ろうのその娘とだけになった。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
沖売ろうの娘は、波田の寝箱の縁へ腰かけていた。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
彼は、そのぬれた麩のように力なく疲れたからだを、寝箱の中から危うくデッキへ落ちそうにまでもだえ狂った。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
波田は、石油|罐の二つに切ったので、便器をこしらえて、彼と、ボーイ長の寝箱とが※形をなしているすみへ置いてやった。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
安井は、そのきたない、暗い、寒い寝箱の中で、その傷の疼痛のために、時々顔をしかめながら、一生懸命にことの成り行きを聞いていた。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫