蘇子
そし
名詞
標準
文例 · 用例
小舎の住人が珍しい人声に驚かされて、弓矢を手に表へ出て来た、頭から毛皮を被った鬚ぼうぼうの熊のような山男の顔の中に、李陵がかつての移中厩監蘇子卿の俤を見出してからも、先方がこの胡服の大官を前の騎都尉李少卿と認めるまでにはなおしばらくの時間が必要であった。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
そこでわたくしは蘇子の語を借り来つて、自ら前途を祝福する。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
三四年前に蘇子の論策を見て、「天地間有如此可喜者乎」と叫び、壁に貼つて日ごとに観た人である。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
蘇子由は中秋万里同陰晴など申候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
蘇子、白居易が雅懐も、倶利迦羅紋紋の兄哥が風流も詮ずるところは同じ境地、忘我の途に踏み入って煩襟を滌うを得ば庶幾は已に何も叶うたのである。
— 柴田流星 『残されたる江戸』 青空文庫
彼の蘇子瞻の「霜露既降木葉尽脱 人影在地仰見明日」というような趣きが沁々と味われる。
— 飯田蛇笏 『茸をたずねる』 青空文庫