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軽噪

けい噪
名詞
1
標準
文例 · 用例
寒い冬の間のながい夢からさめて、これから思う存分|軽噪ごうというその前に、あっちでも、こっちでも、さも四辺の立聞をでも気づかうように、そっと内証で声試しをしているあの音を聞きますと、ちょうど土塊をおし分けて、むっくり頭をもち上げた早蕨か菌かを見るような、無邪気と悪戯っ気とが味わわれます。
薄田泣菫 初蛙 青空文庫
――絵の具だらけのずぼん・蒼白い額へ垂れさがる「憂鬱」な長髪・黒りぼんの大ネクタイと長いもみあげ・じっと卓上のアブサンを凝視している「深刻」な眼つき・新しい派の詩人とあたらしい派の画家と、新しい派の女と、軽噪と衒気と解放と。
ノウトルダムの妖怪 踊る地平線 青空文庫
さうすると、あなた、怒鳴らないばかりに怒りましてね、輕噪な奴だ、そんな出來心や空想は止めるのが夫の役目だといふのです――出來心や空想ですとさ。
ET DUKKEHJEM 人形の家 青空文庫
今日の南京陷落は、その世界的意義においては、旅順・奉天の攻略の時以上に、慶祝していい偉觀であるが、國民が皆、その欣びを肅と抱いて、輕噪に過ぎない點は、むしろ三十年前の國民より、今日の日本國民のはうが、深く戰爭の意義を解し、將來の使命を任じ合つてゐるものと思はれて、一層欣びたいと思ふ。
吉川英治 折々の記 青空文庫