狸奴
りど
名詞
標準
文例 · 用例
おかしいぞ、此の狸奴、おれに化けて何をするつもりだろう、と思っていると、坂をむこうにおりて往くので跟いて往った。
— 田中貢太郎 『怪談覚帳』 青空文庫
庄屋は此の狸奴、おれに化けておれの妻室をばかすと見える、と思っておると、狸は其の庄屋と同じ声で、「今もどったぞ」と云った。
— 田中貢太郎 『怪談覚帳』 青空文庫
居るなら居るで好い、一寸お待ち下さいとは何だい、狸奴!
— 牧野信一 『熱海へ』 青空文庫
わしは、若いときわしの祖父からきいた話に、殿田用水あたりには、昔から性悪の狸奴がすんでいて、とてつもない物に化けるそうじゃ。
— 佐藤垢石 『しゃもじ(杓子)』 青空文庫
よんべのしゃもじも、たしかにその狸奴の、道楽だんべえ。
— 佐藤垢石 『しゃもじ(杓子)』 青空文庫
あの狸奴、うんと取込んで居るぞ」 多賀小三郎も齒に衣を着せません。
— 權三は泣く 『錢形平次捕物控』 青空文庫