来甚
らいじん
名詞
標準
文例 · 用例
」 と葛木も笑いながら、「客がこれだからその筈の事だけれども、私の行く家が、元来甚だ立派でないのだ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
頃者、激する所ありて、生来甚だ好まざる駁撃の文を草す。
— 北村透谷 『山庵雑記』 青空文庫
既に以前記したように、元来甚内は追分にかけては、からきし唄えない人間であった。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
九 僕の体は元来甚だ丈夫ならざれども、殊にこの三四年来は一層|脆弱に傾けるが如し。
— 芥川龍之介 『病中雑記』 青空文庫
「精神」といふ言葉は、古来甚だ多く用ひられてゐますけれども、それがたゞ漠然と「こゝろ」といふ意味に使はれてゐる場合もありますし、また、可なりしばしば、「道徳」とか「意志」とか「頭脳」とか「思想」とかいふ限られた意味に使はれてゐる場合があるのです。
— ――力としての文化 第一話 『文化とは』 青空文庫
「オリムピヤ」の神は、元来甚だ利己的なり。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
かくエタという名称は、鎌倉時代以来甚だ広い範囲に渉って用いられ、非人との間にあえて区別を認められなかったのであったが、さらに遡ってその語本来の意義を尋ねれば、決してそんなものではない。
— 喜田貞吉 『賤民概説』 青空文庫
何にしても私は、将来甚だ見込のある弟子を得たものだ。
— 佐藤垢石 『弟子自慢』 青空文庫