眷々
けんけん
形容動詞
標準
文例 · 用例
我慢をせんとも可いから」「宜うございますよ」「さうか、然し非常に可厭な色だ」 彼は眷々として去る能はざるなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
姉は絵を習い出すと、めきめきうまくなって、師匠の言うことは眷々服膺して、熱心に通った。
— 高村光太郎 『回想録』 青空文庫
常の釣には暮色に促されて竿を収め、日の短きを恨みて、眷々の情に堪えざるを、今日のみは、これより夜を徹せん覚悟なれば、悠々として帰心の清興を乱す無く、殊に愈本時刻に入るを喜ぶは、夜行して暁天に近づくを喜ぶに同じく、得意の興趣、水上に投射せる己が影の長きより長し。
— 石井研堂 『大利根の大物釣』 青空文庫