半玉
はんぎょく
名詞
標準
geisha apprentice
文例 · 用例
芸者衆がたくさん私の家に来て居りまして、ひとりのお綺麗な半玉さんに紋附の綻びを縫って貰ったりしましたのを覚えて居りますし、父様が離座敷の真暗な廊下で脊のお高い芸者衆とお相撲をお取りになっていらっしゃったのもあの晩のことでございました。
— 太宰治 『葉』 青空文庫
婆さんが一人、ねえさんが二人、半玉さんが二人である。
— 太宰治 『デカダン抗議』 青空文庫
半玉の一人は、藤娘を踊った。
— 太宰治 『デカダン抗議』 青空文庫
彼女たち――すなわち、此の界隈で働く女たち、丸髷の仲居、パアマネント・ウエーヴをした職業婦人、もっさりした洋髪の娼妓、こっぽりをはいた半玉、そして銀杏返しや島田の芸者たち……高下駄をはいてコートを着て、何ごとかぶつぶつ願を掛けている――雨の日も欠かさないのだ。
— 織田作之助 『大阪発見』 青空文庫
半玉は冷めたい指をそろへて、引込の面あかりをながめ、なにかしらさみしさうに。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
四十過ぎた世帯くづしの仲居が時折わかい半玉のやうなデリケエトな目つきするほどさびしく見られるものはない。
— 北原白秋 『桐の花とカステラ』 青空文庫
実際完成されたものほどかなしいものはあるまい、四十過ぎた世帯くづしの仲居が時折わかい半玉のやうなデリケエトな目つきするほどさびしく見られるものはない。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
半玉の時じゃアあるまいし、高が五十円か百円の身受け相談ぐらい、相対ずくでも方がつくだろうじゃアないか?
— 岩野泡鳴 『耽溺』 青空文庫
ウィキペディア
半玉(はんぎょく)は、関東地方を中心とした花柳界における年少芸妓(芸者の見習い)のことである。別名「おしゃく(しばしば雛妓の字があてられる)」「赤襟」「半線香」など。名前はかつて「玉代(ぎょくだい)」が一人前の芸者の半分であったことに由来する。全国各地に「半玉」とよばれる存在があるが、ここでは東京の半玉について述べる。
出典: 半玉 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0