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まめ

まめ
形容動詞
1
標準
文例 · 用例
そうして「いき」のうちに見られる「なまめかしさ」「つやっぽさ」「色気」などは、すべてこの二元的可能性を基礎とする緊張にほかならない。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
そは少年の昔よりして、今も猶私の夜床の枕におとづれ、なまめかしくも涙ぐましき横笛の音色をひびかす、いみじき横笛の音にもつれ吹き、なにともしれぬ哀愁の思ひにそそられて書くのである。
萩原朔太郎 青猫 青空文庫
鴉毛の婦人やさしい鴉毛の婦人よわたしの家根裏の部屋にしのんできて麝香のなまめかしい匂ひをみたす貴女はふしぎな夜鳥木製の椅子にさびしくとまつてその嘴は心臟をついばみ 瞳孔はしづかな涙にあふれる夜鳥よこのせつない戀情はどこからくるかあなたの憂鬱なる衣裳をぬいで はや夜露の風に飛びされ。
萩原朔太郎 青猫 青空文庫
五月の死びとこの生づくりにされたからだはきれいに しめやかに なまめかしくも彩色されてるその胸も その脣も その顏も その腕もああ みなどこもしつとりと膏油や刷毛で塗られてゐる。
萩原朔太郎 青猫 青空文庫
この密室の幕のかげをひそかに音もなくしのんでくる ひとつの青ざめたふしぎの情慾そはむしかへす麝香になやみくるしく はづかしく なまめかしき思ひのかぎりをしる。
萩原朔太郎 蝶を夢む 青空文庫
涅槃は媚藥の夢にもよほすふしぎな淫慾の悶えのやうでそれらのなまめかしい救世の情緒は春の夜に聽く笛のやうだ。
萩原朔太郎 蝶を夢む 青空文庫
石竹と青猫みどりの石竹の花のかげに ひとつの幻の屍體は眠るその黒髮は床にながれて手足は力なく投げだされ 寢臺の上にあふむいてゐるこの密室の幕のかげをひそかに音もなくしのんでくる ひとつの青ざめたふしぎの情慾そはむしかへす麝香になやみくるしく はづかしく なまめかしき思ひのかぎりをしる。
萩原朔太郎 定本青猫 青空文庫
鴉毛の婦人やさしい鴉毛の婦人よわたしの家根裏の部屋にしのんできて麝香のなまめかしい匂ひをみたす貴女はふしぎな夜鳥木製の椅子にさびしくとまつてその嘴は心臟をついばみ 瞳孔はしづかな涙にあふれる。
萩原朔太郎 定本青猫 青空文庫