産馬
さんば
名詞
標準
文例 · 用例
鎌倉時代足利時代から徳川時代へかけて、地勢上奥羽と同じく産馬地として鳴つて居る。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
産馬の方では、佐々木四郎高綱の、宇治川の先陣のときの池月(生は七戸上野村より出で、熊谷直美の子小次郎の乗馬|西樓は三戸に産す。
— 佐左木俊郎 『文学に現れたる東北地方の地方色』 青空文庫
ここは一頭や二頭の馬を飼わない家は無い程の産馬地だ。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
木曾はこんな産馬地だから、各村とも当歳の駒を取り調べて、親馬から、毛色、持ち主の名前まで書き出せというやり方だ。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
福島の行在所において木曾の産馬を御覧になったことなぞ聞き伝えて、その話を半蔵のところへ持って来るのは伏見屋の三郎と梅屋の益穂とであった。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
産馬地の故でしょうね」 こんな言葉を、三吉と正太とは車の上と下とで取換した。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
海の口村が産馬地という証拠には、一頭や二頭の家養をしないものは無いのでも知れましょう。
— 島崎藤村 『藁草履』 青空文庫
けれども、その年の末、豊の借金のために七頭も土産馬を手放さなければならなくなったときは、さすがのイレンカトムも、心を痛めずにはいられなかった。
— 宮本百合子 『風に乗って来るコロポックル』 青空文庫