祭詞
さいし
名詞
標準
文例 · 用例
)書紀には其時天神乃取矢而呪之曰、若以惡心射者、則天稚彦必當遭害云々、此當遭害を「まじごれなむ」と訓るは、御門祭詞に天能麻我都比登云神乃言武惡事爾相麻自許理云々と有るに同じ。
— 南方熊楠 『詛言に就て』 青空文庫
そこに読まれる千里の祭詞に耳を傾けるうちに、半生を通じてのよい道づれを失った思いが先に立って、その衆人の集まっている中で彼は周囲かまわず男泣きに泣いた。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
白衣の祭官二人は二親の家を、同胞の家を出て行こうとする霊に優い真心のあふれる祭詞を奉り海山の新らしい供物に□□台を飾って只安らけく神々の群に交り給えと祈りをつづける。
— 宮本百合子 『悲しめる心』 青空文庫
一つ一つ涙を誘う祭詞の響は今も尚私の胸に残って居る。
— 宮本百合子 『悲しめる心』 青空文庫
祭官の祭詞を読む間も御玉串を供える時にも喪主になった私はいろいろの事を誰よりも一番先にした。
— 宮本百合子 『悲しめる心』 青空文庫
(昭和二十一年 八月九日慰霊祭祭詞)歯車 工場の焼け跡にちらばってる歯車みたいだね君は。
— 永井隆 『ロザリオの鎖』 青空文庫
六十前後の老衰した神官が拍手を打って、「下田安子の命が千代の住家と云々」と祭詞を読んだ。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫