非対称的
ひたいしょうてき
名詞
標準
文例 · 用例
これらの現象を通じて言われることは、普通の古典的な理論的考察からすれば、およそ一様に均等に連続的にあるいは対称的に起こるであろうと考えらるるものが、実際には不均等に非対称的に不連続的にしかも統計的に起こるのである。
— 寺田寅彦 『物理学圏外の物理的現象』 青空文庫
この侵入者の後側へすべての方向から落下してくる物質は互いに衝突してその運動は大部分相い消却してしまうのであるが、しかし密度が非対称的であるために若干の運動が残留し、そのためにこの落下した物質は侵入者のまわりを楕円形の軌道に沿うて動くようになる。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫
舗道の上に体を起こすのは容易だったが、縞模様のある磨かれた敷石がどんなものか見分けることができず、切り出されたタイルの形状は奇怪な角度を持っており、非対称的というよりも、地上のものではなく彼の理解の及ばぬ何らかの対称性に従っているのだという考えが頭に浮かんだ。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『魔女の家で見た夢』 青空文庫
(a) 他の核の附着によって生じた変形 この原因による変形はしばしば見られるのであって、結晶が半ば出来上った時、その一点に他の結晶核が附着したためにその後の発達が非対称的になったものである。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫
(d) 枝の非対称的発達 枝の対称性ということは量的の問題で、正規な六花状結晶でも、詳しく調べると各※の枝の微細な構造は対称的になっていないので、またそれが結晶の発達から考えて当然なのである。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫
一般に大形の羊歯状六花結晶は、この意味においては非対称的というべきであるが、此処では特に一方向に著しく枝が伸びているものをこの類に算えることとする。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫
この廻転運動は枝の対称的発達を助けるのであるが、時にはこの写真のような非対称的のものもかなりしばしば見られるのである。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫