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狭少

きょうしょう
名詞
1
標準
文例 · 用例
詩人豈に国民の為にのみ産れんや、詩人豈に所謂国民的なる狭少なる偏見の中にのみ限られんや、然れども事実に於て、詩人も亦た愛国家なり、詩人も亦た国民の中に生くるものなり。
北村透谷 国民と思想 青空文庫
彼の物質的論家の如きは、世界を狭少なる家屋となして、其家屋の内部を整頓するの外には一世の能事なしとし、甘じて爰に起臥せんとす、而して風雨の外より犯す時、雷電の上より襲ふ時、慄然として恐怖するを以て自らの運命とあきらめんとす。
北村透谷 人生に相渉るとは何の謂ぞ 青空文庫
物質的英雄が明|晃々たる利剣を揮つて、狭少なる家屋の中に仇敵と接戦する間に、彼は大自在の妙機を懐にして無言坐するなり。
北村透谷 人生に相渉るとは何の謂ぞ 青空文庫
彼は狭少なる家屋の中に物質的論客と共に坐を同くして、泰平を歌はんとす。
北村透谷 人生に相渉るとは何の謂ぞ 青空文庫
吾人は我邦の公共事業の舞台に立つて役者たる者が、少しく気局を濶大にせん事を願うて止まざるなり、之を政治家に例すれば、県治の政事海にあるものは論争常に県治の中に跼蹐し、之れを全国の政事海に徴すれば、奔馬常に狭少なる民吏の競塲に惴々たるに過ぎざるなり。
北村透谷 一種の攘夷思想 青空文庫
――多分御承知の事とは思いますが、タンク機関車は他のテンダー機関車と違って、別に炭水車を牽引しておらず、機関車の主体の一部に狭少な炭水槽を持っているだけです。
大阪圭吉 気狂い機関車 青空文庫
その宰邑は私の郷里奥備後の四郡(当時)であつて、約五万石の狭少な土地であるから、所謂大経綸などの施さるべき土地ではない。
中村憲吉 頼杏坪先生 青空文庫
其故になるべくは、神々の天降りに先だち、人里との交渉の尠い比較的狭少な地域で、さまで迷惑にならぬ土地を、神の標山と此方で勝手に極めて迎へ奉るのを、最完全な手段と昔の人は考へたらしい。
折口信夫 髯籠の話 青空文庫