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音もなく

おともなく
表現副詞
1
標準
quietly
文例 · 用例
逝く年のあらゆる想いを乗せて音もなく波を辷って行く。
寺田寅彦 まじょりか皿 青空文庫
その瞬間その大きな気味の悪い星が不吉を予言するかのやうにスーツと音もなく青白い長い尾を引きながら暗の中に消えてしまつたのは誰も知らなかつたことである。
太宰治 地図 青空文庫
外套をふわりと脱いだように、眼の前の霧の大かたまりが、音もなく裂けて、谷へ落ちた。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
いひさしてお力は溢れ出る涙の止め難ければ紅ひの手巾かほに押當て其端を喰ひしめつゝ物いはぬ事小半時、坐には物の音もなく酒の香したひて寄りくる蚊のうなり聲のみ高く聞えぬ。
樋口一葉 にごりえ 青空文庫
いひさしてお力は溢れ出る涙の止め難ければ紅ひの手巾かほに押当てその端を喰ひしめつつ物いはぬ事|小半時、坐には物の音もなく酒の香したひて寄りくる蚊のうなり声のみ高く聞えぬ。
樋口一葉 にごりえ 青空文庫
またパ行音もなく、※行音(ngで初まる音)も多分なかったであろう。
橋本進吉 国語音韻の変遷 青空文庫
すると昼間せっかく太陽から貰った温熱の大部分は人の知らぬ間に音もなく地面から抜け出して虚空へ逃げて行く。
寺田寅彦 歳時記新註 青空文庫
往来は相変らず雑鬧して、静かに音もなく、典雅な人々が歩いていた。
散文詩風な小説 猫町 青空文庫
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