荒夷
あらえびす
名詞
標準
crude warrior from the eastern parts of Japan
文例 · 用例
吉田兼好の、あはれ知らぬ荒夷の為に書いたと言ふ艶書一件は、自作ならぬ歌が入つて居た処で、うそ話と言つて了へない隠者らしい為事なのだ。
— 後期王朝文学史 『女房文学から隠者文学へ』 青空文庫
「彼の島の者ども、因果の理をも弁えぬ荒夷なれば、荒く当りたりし事は申す計りなし」「彼の国の道俗は相州の男女よりも怨をなしき。
— ――予言僧日蓮―― 『学生と先哲』 青空文庫
或る荒夷の恐ろしげなるが、かたへに逢ひて、御子おはすやと問ひしに、一人も持ち侍らずと答へしかば、さては物のあはれは知り給はじ。
— 喜田貞吉 『武士を夷ということの考』 青空文庫
とある荒夷も、物のあわれを知らぬげに見ゆる武骨一遍の勇士のことを言いたるものなり。
— 喜田貞吉 『武士を夷ということの考』 青空文庫
荒夷のような彼も松殿の意見に従い、押しこめた人々をみな許したのであった。
— 第八巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
江戸や上方の者からは、世界のはてか、毛むくじゃらな荒夷の住家ぐらいに思われていた奥州の、草|茫々とした野原の片端れや、笹熊の横行する山際に、わずかの田畑を耕して暮していた百姓達は、また実際狐や狸などと、今の我々には解らない関係を持って生活していたものらしい。
— 宮本百合子 『三郎爺』 青空文庫
大体平安朝末から文献に見えるあらえびすなる語は、此常世神の其時代に於いて達した、極度の変化を示すと共に、近代に向うて展開すべき信仰の萌しをも見せてゐる。
— 折口信夫 『「とこよ」と「まれびと」と』 青空文庫
「あらえびす」の「荒」の要素が忘られて来て、常住笑みさかえる愛敬の神となつたのは、今一度常世神の昔に返つた訣なのである。
— 折口信夫 『「とこよ」と「まれびと」と』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日荒夷について考えている。
荒夷という言葉は日本語で重要だ。
彼は荒夷の意味を理解している。
この文には荒夷が含まれている。