顔立
かおだち
名詞
標準
文例 · 用例
丸い顔の、あどけない顔立ちであった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
笹本は三十そこそこの年輩で、女のように優しい顔立ちであった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
色が「抜ける」ほど白くて、顔立ちの非常に高雅な美人を、われわれは、雪に埋もれた山腹の遊郭にさえ見いだすことができた。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
縦通りを真直ぐに、中六を突切って、左へ――女子学院の塀に添って、あれから、帰宅の途を、再び中六へ向って、順に引返すと、また向うから、容子といい、顔立もおなじような――これは島田髷の娘さんであった――十八九のが行違った。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
僕は、真直を見て歩いていても、あの薄暗い隅に寝そべっている浮浪者の殆ど全部が、端正な顔立をした美男子ばかりだということを発見したんだ。
— 太宰治 『美男子と煙草』 青空文庫
痩せて小柄で色が浅黒く、きりっとした顔立ちでしたが、無口で、あまり笑わず、地味で淋しそうな感じのするひとでした。
— 太宰治 『女類』 青空文庫
顔立ちの幾らか肖ているのを見ると、それは嘘ではないらしいと六助は云った。
— お照の父 『半七捕物帳』 青空文庫
顎や頬が涼しく削げ、整った美しい顔立ちである。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫