御宿泊
ごしゅくはく
名詞
標準
文例 · 用例
一軒の家の軒に某検閲官御宿泊所という貼紙が白く見える。
— 断片 『小さき良心』 青空文庫
――当方で御指定いたした旅館へはおいでなくとも、先生が御宿泊なさりそうな四五軒、しかるべき旅館も探したが、お見えにならない。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
御宿泊の設けも行き届きませんでも当坊でさせていただきたいものでございます」 と言うのが使いの伝える僧都の挨拶だった。
— 若紫 『源氏物語』 青空文庫
君は我々文人の私行をヒンセキの御様子だが、君自身は釣殿なるところへ御宿泊で毎晩なにがし嬢とゴジッコンの由じゃないか。
— 坂口安吾 『不連続殺人事件』 青空文庫
翌日、本陣太田屋の前には森家の定紋をうった幕を張り、打水、盛砂という、諸侯御宿泊の正式の用意が整えられた。
— 山本周五郎 『若殿女難記』 青空文庫
御主人の明智殿事、いかなる天魔に魅入られましたか、先ごろ、信長公より中国へ御出陣の仰せをうけ、六月|朔日の夜半、丹波境まで勢揃いして御発向なされましたところ、途中、遽に号令を変えられて、勿体なくも、本能寺に御宿泊中の……」「ア。
— 吉川英治 『茶漬三略』 青空文庫
」「てっきり那波泊りと見ておりましたが、今日の船坂越えを控えてのせいか、夕道を延ばして、昨日は宵おそく、有年の光明寺と申す山寺にご宿泊です」「なに、有年の山寺とな?
— 世の辻の帖 『私本太平記』 青空文庫