裏店
うらだな
名詞
標準
house in an alley
文例 · 用例
どんな裏店でも朝顔の鉢ぐらいは見られる。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
神明の宮地から遠くない裏店に住んでいるおまきという婆さんが頓死した。
— 猫騒動 『半七捕物帳』 青空文庫
庄太の家はかの酒屋から遠くない露路のなかで、そこには裏店としてやや小綺麗な五軒の小さい格子作りがならんでいた。
— 鬼娘 『半七捕物帳』 青空文庫
鶴さんは気がやさしいのに働き手だから、いまに裏店から表に羽根をのすと皆んなが云つた。
— 有島武郎 『お末の死』 青空文庫
―― 万世橋向うの――町の裏店に、もと洋服のさい取を萎して、あざとい碁会所をやっていた――金六、ちゃら金という、野幇間のような兀のちょいちょい顔を出すのが、ご新姐、ご新姐という、それがつい、口癖になったんですが。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
「僕は賑かなところで死にたい」彼はそれをもって京極の裏店に引越した。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
喧嘩早く、物見高く、町中見栄を張りたがり、裏店の破れ障子の中にくすぶっても、三月の雛の節句には商売道具を質においても雛段を飾り、娘には年中派手な衣裳を着せて、三味線を習わせ、踊を仕込むという町であった。
— 織田作之助 『妖婦』 青空文庫
そのかげに穢き姿して面子うち、子らはたはぶれ、裏店の洗流の日かげ、顔青き野師の女房ら首いだし、煙草吸ひつつ、鈍き目に甍あふぎて、はてもなう罵りかはす。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
作例 · 標準
例句