瓦屋
かわらや
名詞
標準
tiled roof
文例 · 用例
瓦屋根の覆いを冠った朱塗の大鳥居には、良恕法親王の筆と知られた、名高い「三国第一山」の額が架かってある。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
西の方へ瞳を落すと鈍い焔が燻って来るように、都会の中央から市街の瓦屋根の氾濫が眼を襲って来る。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
海から眺める町の感じは何處となく Exotic で、あの古めかしい鉛色の瓦屋根のないことが日本の町らしい親しみを薄くする。
— 南部修太郎 『修道院の秋』 青空文庫
鉄道線路脇のちょっとした雑木林の陰に草を折り敷いて、向うの丘陵に二軒つづいた赤瓦屋根を入れたスケッチを始めた。
— 寺田寅彦 『断片(1)』 青空文庫
こはいとけなき我がなかまの隠れ遊びというものするあい図なることを認め得たる、一声くりかえすと、ハヤきこえずなりしが、ようよう心たしかにその声したる方にたどりて、また坂ひとつおりて一つのぼり、こだかき所に立ちて瞰おろせば、あまり雑作なしや、堂の瓦屋根、杉の樹立のなかより見えぬ。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
見渡すお堀端の往来は、三宅坂にて一度尽き、さらに一帯の樹立ちと相連なる煉瓦屋にて東京のその局部を限れる、この小天地|寂として、星のみひややかに冴え渡れり。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
前にはコケラ葺や、古い瓦屋根に草の茂った貸長屋が不規則に並んで、その向うには洗濯屋の物干が美しい日の眼界を遮ぎる。
— 寺田寅彦 『イタリア人』 青空文庫
じき下には、地方裁判所の樺色の瓦屋根があって、その先には道庁の赤煉瓦、その赤煉瓦を囲んで若芽をふいたばかりのポプラが土筆草のように叢がって細長く立っていた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
作例 · 標準
夕暮れ時、甍の波が続く瓦屋が、茜色の空を背景に黒々と力強く浮かび上がっている。
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「ほら、あそこのひときわ立派な瓦屋が、この村で一番の資産家の家だよ」と道案内をされた。
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雨粒が瓦屋を叩く規則正しい音を聞きながら、私は静まり返った部屋で本を読み進めた。
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坂の上から見下ろすと、古い住宅街の瓦屋がパズルのピースのように複雑に重なり合っていた。
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標準
tile maker
作例 · 標準
近所の瓦屋さんは、三代続く職人の家系で、今も手仕事による伝統的な製法にこだわっている。
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「この瓦、いい色に焼けてるね」と、ベテランの瓦屋が窯から出したばかりの製品を厳しく検品する。
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地震で屋根が損壊した際、馴染みの瓦屋に連絡したが、修理待ちで数ヶ月先になると申し訳なさそうに言われた。
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瓦屋の主人は、粘土の配合と焼きの温度こそが瓦の寿命を左右するのだと熱心に語ってくれた。
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標準
tile kiln
作例 · 標準
村の外れにある古い瓦屋からは、今も時折、粘土を焼く独特の芳ばしい煙が立ち上っている。
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「わあ、大きな窯!ここが瓦屋なんだね」と、社会科見学に来た小学生たちが驚きの声を上げた。
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今は廃墟となった瓦屋の跡地には、割れた瓦の破片が今もいたるところに散らばっており、往時の賑わいを偲ばせる。
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観光客たちは、レンガ造りの煙突が象徴的な明治時代の瓦屋をバックに、楽しそうに記念写真を撮っていた。
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