本来無一物
ほんらいむいちもつ
名詞
標準
all things are essentially nothingness
文例 · 用例
そこへ金と言い、お茶の湯と言い、全然|嗜みのない本来無一物が、偶然中の偶然とも言うべき機会から、何も知らずに参室したのだから、一代の光栄どころでない。
— 夢野久作 『お茶の湯満腹談』 青空文庫
浮世三分五厘、本来無一物の洒々落々を到る処に脱胎、現前しつつ、文字通りに行きなりバッタリの一生を終った絶学、無方の快道人であった。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
本来無一物という声がそのころはいつも耳の側で聞えていた。
— 伊丹万作 『私の活動写真傍観史』 青空文庫
本来無一物、その本心に随順せよ。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
私はどんづめのどたんばでは落ちついてゐるだらう、本来無一物でなくて、即今無だから!
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
この災難によりて、かの書生もその身は帰国したれども、学問は悉皆海に流れて心身に付したるものとてはなに一物もあることなく、いわゆる本来無一物にて、その愚はまさしく前日に異なることなかりしという話あり。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
私はこと財産に関しては、昔から本来無一物、何レノ処ニカ塵埃ヲ惹カン、といった暢気な気持なのだ。
— 田中英光 『野狐』 青空文庫
本来無一物の一書生が、一本の筆の先きにてかき集めたる財産なり。
— 福沢諭吉 『成学即身実業の説、学生諸氏に告ぐ』 青空文庫
作例 · 標準
禅の教えでは、本来無一物の境地を目指すという。
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彼は物質的な執着を捨て、本来無一物の精神で生きている。
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「本来無一物」という言葉に、深い哲学的意味を感じる。
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