風任せ
かぜまかせ
名詞
標準
文例 · 用例
もったいぶって、ぽたんと落ちるのもあるし、せっかちに、痩せたまま落ちるのもあるし、気取って、ぴちゃんと高い音たてて落ちるのもあるし、つまらなそうに、ふわっと風まかせに落ちるのもあるし、――」 Kも、私も、くたくたに疲れていた。
— 太宰治 『秋風記』 青空文庫
(八月×日)うれいひめたるくちうたはうたともなりぬ けむりとも 長い行列のなかに立っていると、女と云うものは旗のように風まかせになって来る。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
その日の風まかせにフラフラ暮していて、問いつめられると、窮してどうしてもねなどというわけではないのだから。
— 一九三九年(昭和十四年) 『獄中への手紙』 青空文庫
しかも甚作のようにほかに乗組員があるというでなく、一丁の艪と風まかせの帆をあやつっての一人旅であるからには、甚作の場合よりもっと大きい不安が伴うわけであるが、かやは別にそれを口に出して悔みもしなかった。
— 壺井栄 『暦』 青空文庫
「そうだ、千里の先なら、耳の外だし、風まかせ」 ついに、流刑の断をくだしたのである。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫