女物
おんなもの
名詞-の形容詞名詞
標準
women's (of items, articles, etc.)
文例 · 用例
玄関にある下駄が皆女物で子規のらしいのが見えぬのが先ず胸にこたえた。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫
孔雀のように派手なシアーレが展げてある向う側の女物屋のショーウィンドウの前へ横町からシルクハットを冠ったニグロの青年と、絹糸のようにデリケートな巴里の女が腕をからんで現われた。
— ――朝と昼―― 『巴里のキャフェ』 青空文庫
日本人のボオイが部屋を去ると、私はふと同室の寝台に乱雑に投げ出された女物の革手袋と粋な持物の下の花模様の部屋靴が私の目にとまるのであった。
— 吉行エイスケ 『孟買挿話』 青空文庫
淡い冬の夕陽のふるえている店頭には、物干竿にかけた一枚の衣服が風にひるがえり、其の傍の井戸端には盥があって、それにはどろどろになった女物の衣服が浸けてあったが、それは金子屋と云う質屋の手代の庄七が、質の流れだと云って洗濯物を頼んで来ているものであった。
— 田中貢太郎 『南北の東海道四谷怪談』 青空文庫
「女がいたんだ、女物の結婚指輪です。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
中には単衣らしい女物が入っていた。
— 田中貢太郎 『春心』 青空文庫
この女物の綿入れは途中で畑の中に立つてゐた案山子を物色して、案山子のなかで一番富裕らしく着込んだ奴から、綿入れを強奪して、それを着込んだのである。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
半七は上がり框から少し伸びあがって窺うと、四畳半の壁には黄八丈の女物が掛かっているらしかった。
— 石燈籠 『半七捕物帳』 青空文庫