命をつなぐ
いのちをつなぐ
表現動詞-五段-ガ行
標準
to survive
文例 · 用例
だがその直ぐの瞬間に、「あれは命をつなぐものだ」といふ考へが彼の頭を占領した。
— 中原中也 『医者と赤ン坊』 青空文庫
彼には男爵中の最も貧しき財産ながらも、なおかつ財はこれあり、狂的男爵の露命をつなぐ上において、なんのコマルところはないのであるが、彼は何事もしていない。
— 国木田独歩 『号外』 青空文庫
それも今日母上や妹の露命をつなぐ為めとか何とか別に立派な費い途でも有るのなら、借金してだって、衣類を質草に為たって五円や三円位なら私の力にても出来して上げるけれど、兵隊に貢ぐのやら訳もわからない金だもの。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
貫一のように何千円の金を無雑作に投げ出す力がないとすれば、所詮は宿の者に密告して、一先ず彼らの命をつなぐというような月並の手段を取るのほかはあるまい。
— 岡本綺堂 『温泉雑記』 青空文庫
なんといったって、私は、ほとんど無一物の戦災者であって、妻子を引き連れ、さほど豊かでもないこの町に無理矢理割り込ませてもらって、以てあやうく露命をつなぐを得ているという身の上に違いないのであるから、この町の昔からの住民に対しては、いきおい、軽薄なる社交家たらざるを得なかった。
— 太宰治 『親友交歓』 青空文庫
京都とは似ても似付かぬ町人の気強さを恐れて、屋敷町や町外れの農家や小商人の軒先をうろ付きまわり、一文二文の合力に、生命をつなぐ心細さ。
— 夢野久作 『名娼満月』 青空文庫
呉羽 今更いうも愚痴なれど、ありし雲井のむかしには、夢にも知らなんだ賤の手業に、命をつなぐ今の身の上。
— 岡本綺堂 『平家蟹』 青空文庫
以上の筋道を裏面から見ると、東京市中の人々は、生命を助かる道から生命をつなぐ道へという差し詰まった問題から、次第に人事のコザコザした相談へと落ち付いて来たその間が二ヶ月足らずという事になる。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
作例 · 標準
被災地では、配給された一杯の水が人々の一日の命をつないでいた。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
彼は日雇いの仕事で得たわずかな金で、どうにか命をつないでいる。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
この井戸水が、干ばつに苦しむ村人たちの命をつなぐ唯一の希望だった。
幻辭AI · gemini-2.5-pro