恬廷
恬廷
名詞
標準
文例 · 用例
「フテイヤツ」とはプーチヤチンのことを日本風には「布恬廷」と書いたから、その洒落をふくんでゐる。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
布恬廷 折角之御談には御座候得共、御沙汰の通りには難相成、乍去、一昨年來遙々御出張、御苦勞も被成、殊に厚き御談故、何とか御談之廉相立候樣、御受可仕候、尤御即答には難相成候間、暫く御猶豫被下候樣仕度候。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
布恬廷 條約之儀昨年以來厚く御心配被爲在候て、御取極相成候儀に付、政府御不承知之儀無之事と存候處、はからずも右等之次第を承り驚き入候。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
川路も勿論この新造船に充分の關心を持つてゐたわけで、二月二十四日の日記に「晴、五ツ半時戸田村大行寺之魯人使節布恬廷呼寄候て及應接、夫より魯船製作所へ參る、日本之船大工異國の船大工集り候て働居申候、日本の方今は上手に相成候由――」と書いた。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
「魯西亞人下官之内、船大工之者三四人有之、其餘大工鍛冶心得候者有之候間――布恬廷並士官之内三四人自身繪圖面歩割等以墨掛注文仕、多くイギリス國之書籍を以證據と仕候旨、通詞のもの申聞候――」といふ川路から老中への上申書中にみえる文でも、せいぜい破損修理に備へるくらゐの技術者たちであつたらう。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫