時節柄
じせつがら
副詞名詞
標準
in these times
文例 · 用例
それで時節柄天体の運動に関する最新の大発見をちょっとここで読者に御紹介しておきたい。
— 寺田寅彦 『宇宙の二大星流』 青空文庫
(大詰はこちらに案あり) 時節柄大河内で西郷さんか、乃木さんの一代記八千ぐらいにまとめてやればどうやろか。
— 附・戦線便り 『陣中日誌(遺稿)』 青空文庫
奴等も、この頃は、時節柄現金でなけりゃ、何一つ買うことも出来ねえそうですから。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
それというのが、時節柄暑さのため、恐しい悪い病が流行って、先に通った辻などという村は、から一面に石灰だらけじゃあるまいか。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
たとひ紋着で袴を穿いても、これが反對で、女湯の揚場に、待つ方が旦と成ると、時節柄、早速其の筋から御沙汰があるが、男湯へ女の出入は、三馬以來大目に見てある。
— 泉鏡太郎 『錢湯』 青空文庫
されば……干鯛貝らいし、真経には、蛸とくあのく鱈――」 ……時節柄を弁えるがいい。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
それはことに今日初めて見る風景でもなかったが、食事前後にわたってかなり長い時間のことなので、ナイフを使いながら窓から見下ろしている均平の目に、時節柄異様の感じを与えたのも無理はなかった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
「いや、それは時節柄、省略するだろうと思うけど、いまに薄茶が出るでしょう。
— 太宰治 『不審庵』 青空文庫