槎
槎
名詞
標準
文例 · 用例
」屋如江上槎 屋は江上の槎の如く、身是山間蝸 身は是れ山間の蝸。
— 河上肇 『閉戸閑詠』 青空文庫
家々の庭園には焔のような柘榴の花が珠をつづり槎※たる梅の老木の蔭の、月の光の差し入らない隅から、ホッ、ホッと燃え出る燐の光は、産まれ出た螢が飛ぶのであった。
— 国枝史郎 『沙漠の古都』 青空文庫
『明史』『明一統志』を始め『瀛涯勝覽』『星槎勝覽』等一概に天方と稱して、殆ど自餘の名稱を使用せぬ。
— 桑原隲藏 『創建清眞寺碑』 青空文庫
左手の障子には、ひょろひょろとした南天の影|手水鉢をおおうてうつむきざまに映り、右手には槎※たる老梅の縦横に枝をさしかわしたるがあざやかに映りて、まだつぼみがちなるその影の、花は数うべくまばらなるにも春の浅きは知られつべし。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
お銀様と神尾とは、槎※たる梅の大木を七たび廻って、追いつ追われつしています。
— 禹門三級の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
玉井喜作は最後まで隊商から離れず、歌にもうたえないような一万五千粁の旅行をつづけ、翌々、廿八年の二月に独逸へ入り、ベルリンで Karawanen-Reise in Sibilien(「西比利亜征槎旅行」)という本を刊行した。
— 久生十蘭 『新西遊記』 青空文庫
園ハ喬木多ク、槎※竦樛、皆百年外ノ物タリ。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
すなわちそれは正品のタビラコであって今日いうキク科のコオニタビラコ(漢名は稲槎菜、学名は Lampsana apogonoides Maxim.)である。
— 牧野富太郎 『植物記』 青空文庫