低質
ていしつ
名詞
標準
文例 · 用例
低質粘土の重い地層にかためられ、上には樹林の根が交叉していた。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
尤も戦時共産主義時代のソヴェート労働婦人も、やがて労働力の不熟練による低質のために、次第に淘汰されたという事実は忘れられてはならぬ。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
多衆は一方に於て強力であり他方に於て低質である。
— 戸坂潤 『イデオロギーの論理学』 青空文庫
多衆は強力にして低質なる勢力、云わばデモン・悪鬼の類ででもあるようである。
— 戸坂潤 『イデオロギーの論理学』 青空文庫
多衆としての多衆、単なる・抽象的なる多衆、多衆一般、何等の条件をも有たない多衆、例えばそれが有産者の多衆であろうが無産者の多衆であろうがそのような二次以下の条件を特に超越した限りの多衆自体、このような民主主義的多衆概念は、恰も今指摘した強力と低質とを、その二重性として、矛盾として、持っている。
— 戸坂潤 『イデオロギーの論理学』 青空文庫
彼処に於て見られた大衆概念に於ける矛盾は、とりも直さず茲で見られる多衆概念に於ける矛盾――圧倒性と低質性――であったのである。
— 戸坂潤 『イデオロギーの論理学』 青空文庫
民主主義的なこの多衆概念の自己矛盾は、ただ、圧倒性の止揚の方向、又は低質性の止揚の方向、の何れか、を通じてのみ止揚されることが出来る筈である。
— 戸坂潤 『イデオロギーの論理学』 青空文庫
多衆はこの時烏合の衆となり、之によって多衆のかの低質性はその強度を大きくされる。
— 戸坂潤 『イデオロギーの論理学』 青空文庫