摩
摩
名詞
標準
文例 · 用例
先年、家族と川崎の大師へ参詣して、護摩を焚いてもらふ為に受付の僧に名を通じたところ、三人も並んで居る坊さんが、一人も朔の字を知らないのに驚いた。
— 萩原朔太郎 『名前の話』 青空文庫
友よ、やさしく胡弓を摩り、遠くよりしも光を送れ。
— ――大沼竹太郎氏ニ捧グル詩―― 『立秋』 青空文庫
何処か向ふの方で、子供が二三人、按摩の笛の真似をしてゐるのが聞えた。
— ――飜弄さる 『蜻蛉』 青空文庫
話といふやうなものはてんでないで、話をしてゐても、その話が相手の気に触りはしないかといふことが念頭に浮ぶや、実に手の腹を返すが如く話頭を転ずるのだが、それでまた相手が妙にも思はぬといふ摩訶不思議な有様である。
— 中原中也 『撫でられた象』 青空文庫
花袋は、明治二十七年四月六日、太田玉茗(花袋夫人の兄)とともに、武州小金井の桜花を見て、急に幕末の儒者林梁の昔は言わず、田山花袋を以て多摩川開発の恩人とせずばなるまい。
— ――田山花袋氏―― 『紀行文家の群れ』 青空文庫
聞説らく多摩川に沿うた溝には、独歩の「忘れ得ぬ人々」の作にちなんで、独歩の碑が立っているとか、さらば近代における多摩川風景の祖道者として、花袋の碑は、そこに建てらるべきではなかろうか。
— ――田山花袋氏―― 『紀行文家の群れ』 青空文庫
「多摩の上流」や「日光山の奥」のごとき名篇が、その中に収められている。
— ――田山花袋氏―― 『紀行文家の群れ』 青空文庫
あんまり強く、按摩をすると、彼女の胴体には穴が明くのであった。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫