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名詞
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標準
文例 · 用例
然し彼女は死の病人に似もやらず、素早くもコップの水を床にあけて、それを口許に持つて行つた。
有島武郎 實驗室 青空文庫
村から最年少は六つ、最年長十六の間の、十三人の男児は滅亡にしている故郷を救うために、社のように神寂びたその村をあとに、世の中を目がけて飛び出したのである。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
彼は、その破滅にした自分の家で、疲れ衰え弱った、妻や、子供らと一緒に飢え凍えている状態を想像して、震えながら、船長の所へと行った。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
大苦難、大絶望、あたかも死にする如きを心に味う時、そこに咲く花は来世の希望である。
内村鑑三 ヨブ記講演 青空文庫
また、死の病人の魂を大声で呼びとめるというのも、恥かしいみじめな思想だ。
太宰治 惜別 青空文庫
また眠られぬ夜など、自分の耳にひそひそ入って来る声は、愚な迷信にたより、父の霊魂を引きとめようとして死の父の枕元で喉も破れよと父の名を呼んだ、あのあさましい自分の喚き声である。
太宰治 惜別 青空文庫
死の父の枕元で、父の名を絶叫したあの時の悲惨な声が、いつでも自分の耳朶を撃って、自分を奮激させて来たではないか。
太宰治 惜別 青空文庫
死を自覚した病人が万一なおったらという楽しみほど深刻な強烈な楽しみがこの世にまたとあろうとは思われない。
寺田寅彦 KからQまで 青空文庫