実践力
じっせんりょく
名詞
標準
文例 · 用例
私に今一番外国の文人の中で興味深く思うのは、ヴァレリイとジイドであるが、ジイドの転向に反して、ヴァレリイの動かぬのはただ単に思想実践力の両者の相違とばかりには思えない。
— 横光利一 『純粋小説論』 青空文庫
母心の叡智も個人的なものからよりひろいものに向けられる実践力となる必要がある。
— 宮本百合子 『私の感想』 青空文庫
自分の時代においては、この私はこう思うはもっと実践力となっていて、同時に、前時代の青鞜がアナキスティックに女権を主張し、男に対する自分たちを主張した段階からは質的に違っていた。
— 一九三八年(昭和十三年) 『獄中への手紙』 青空文庫
たっぷりした実践力のあることと、理論的発展の可能をもつこと、この二つは、欠くことのできない新しい活動家の資質である。
— 宮本百合子 『大町米子さんのこと』 青空文庫
ソヴェト労農通信員の強みは、日常の政治・文化戦線における彼等の建設的実践力だ。
— 宮本百合子 『五ヵ年計画とソヴェトの芸術』 青空文庫
一体なぜ、ジイドによって食人鬼のように描かれている官僚どもは世界の眼前にこうやって平然と否堂々と自分たちにとって不利益な材料である筈の生産力の弱点や、計画の実践力における弱さ等をあけひろげてみせているのであろうか、と。
— ――ジイド知性の喜劇―― 『こわれた鏡』 青空文庫
右や左に気兼ねをして、然もどんな実践力も示さない未組織インテリの態度に歯かみをした所まではいいが、ブルジョア才人は才に堕して、彼の「青春行状記」に現われた直木的科学万能論と共に、六方を踏みながらファッショの陣営へ乗り込んだ。
— 宮本百合子 『ブルジョア作家のファッショ化に就て』 青空文庫
プロレタリア的実践力の欠如によって起るさまざまの破綻を、僕というプロレタリア作家は「無力な小説家的詠嘆だというなかれ!
— ――「亀のチャーリー」「幼き合唱」「樹のない村」―― 『一連の非プロレタリア的作品』 青空文庫