睨廻
睨廻
名詞
標準
文例 · 用例
」 とそこいらじろじろと睨廻して、新地の月に提灯入らず、片手懐にしたなりで、亭主が出前、ヤケにがっと戸を開けた。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
中に、目の鋭い屑屋が一人、箸と籠を両方に下げて、挟んで食えそうな首は無しか、とじろじろと睨廻わす。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
何|吐す、」 と、とりなしを云った二三人の年増の芸妓を睨廻いて、「やい、多一!
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
証書を取つて了へば、後は細工はりうりう僕が心得てゐるから、早く探したまへと言ふに」 手を出しかねたる二人を睨廻して、蒲田はなかなか下に貫一の悶ゆるにも劣らず、独り業を沸して、効無き地鞴を踏みてぞゐたる。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
彼は警官が柏に説明している間も、猜疑深い調子で、じろじろと私を睨廻していた。
— 松本泰 『日蔭の街』 青空文庫