県治
けんち
名詞
標準
文例 · 用例
吾人は我邦の公共事業の舞台に立つて役者たる者が、少しく気局を濶大にせん事を願うて止まざるなり、之を政治家に例すれば、県治の政事海にあるものは論争常に県治の中に跼蹐し、之れを全国の政事海に徴すれば、奔馬常に狭少なる民吏の競塲に惴々たるに過ぎざるなり。
— 北村透谷 『一種の攘夷思想』 青空文庫
蓋し夷陵の県治、下は峡江に臨む、緑蘿渓と名づく。
— その七 ――放翁詩話三十章―― 『放翁鑑賞』 青空文庫
鄭家屯は遼源県治のある商業市街で、遼河の流域だけに漢人の耕作が盛んに行はれ、近年この駅から支線が西北四十里の通遼(白音太拉)まで開けてゐる。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
即ち漢人の移住してゐる開放地域には支那政府が新たに県治を布き、その地域に接した各省に隷属せしめて、漢人を管轄してゐる。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
「いやあ、なんべんも来てますから……」 城門をはひると、すぐに「新楽県治安維持会」といふ標札の出てゐる建物があつた。
— 岸田國士 『北支物情』 青空文庫
同じく九日には、樺山内務大臣が三崎県治局長を伴って被害地を巡視した。
— 大鹿卓 『渡良瀬川』 青空文庫
産業、縣治、施政上の問題は、時務として處理されて行つても、地方文化などといふ遠大な抱負を理想してゐられないのはいふ迄もない。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫