破壊者
はかいしゃ
名詞
標準
destroyer
文例 · 用例
たとえば僕が、自由詩に於ける韻律観念を排斥し、川路|柳虹君等の形式論者に反対する時、読者の方ではこれを解して、僕を詩の破壊者と見、詩の音律を不用視して散文的に低落させるところの、邪道的暴論者流のように考える。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
チベット行は、うやむやになったが、勝治は以来、恐るべき家庭破壊者として、そろそろ、その兇悪な風格を表しはじめた。
— 太宰治 『花火』 青空文庫
しかしこの方面の批評をした人の中には、「世間がファウストを本質以上に買い被っていた迷を、私の平俗な文と演出者の率直な技とで打破したのだ、私と演出者とは偶像破壊者だ」と云った人もある。
— 森鴎外 『訳本ファウストについて』 青空文庫
出雲橋を渡って、人通りが少くなると、新子は歩調をゆるめながら、「私、奥さまに、家庭破壊者だって、いわれたのが、一番悲しゅうございましたわ。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
彼女は、その小さな破壊者をわづかでも近づけまいと、いつか小石を拾って投げることを覚えた。
— 素木しづ 『雛鳥の夢』 青空文庫
七人の娘は、この時始てこの平和の破壊者のあるのを知った。
— 森鴎外 『杯』 青空文庫
「二葉亭は破壊者であって、人の思想や信仰を滅茶々々に破壊するが、破壊したばかりでこれに代るの何物をも与えてくれない」と。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
法律の擁護者である探偵などよりも、法律の破壊者に適している。
— 平林初之輔 『ヂユパンの癖とヴァンスの癖』 青空文庫