笹葉
ささば
名詞
標準
文例 · 用例
ところで、穿いた草履が、笹葉でも踏む心持にバサリとする。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
大磯近くなつて漸と諸君の晝飯が了り、自分は二|個の空箱の一には笹葉が殘り一には煮肴の汁の痕だけが殘つて居る奴をかたづけて腰掛の下に押込み、老婦人は三|個の空箱を丁寧に重ねて、傍の風呂敷包を引寄せ其に包んで了つた。
— 国木田独歩 『湯ヶ原ゆき』 青空文庫
房総半島に上り、翁は再び望多の峰ろの笹葉の露を分け進む身となった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
……此奴に笹葉を頂かせろ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
当の狙われた若い妓は、はッと顔を背けたので、笹葉は片頬外れに肩へ辷って、手を払って、持ったのを引払われて、飴の鳥はくしゃん、と潰れる。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
」 もってのほか、穏和な声した親仁は、笹葉にかくれて、崖へ半ば踞んだが、黒の石持の羽織に、びらしゃら袴で、つり革の頑丈に太い、提革鞄を斜にかけて、柄のない錆小刀で、松の根を掻廻わしていた。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
顔出して、つくづく居れば、笹子啼き、目白寄り来る、笹葉揺り揺りてまた去る。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
顔出してつくづく居れば、笹子啼き、目白寄り来る、笹葉揺り揺りて又去る。
— ――長歌体詩篇二十一―― 『観想の時』 青空文庫