今や遅しと
いまやおそしと
副詞
標準
impatiently
文例 · 用例
見ると、岡山口から天王寺口にかけて、十五万に余る惣軍は、旗差物を初夏の風に翻し、兜の前立物を日に輝かし、隊伍を整え陣を堅めて、攻撃の令の下るのを今や遅しと待っていた。
— 菊池寛 『忠直卿行状記』 青空文庫
そして直ぐさま身を飜えすようにして門前につづく広い空地の片隅に佇んで細田氏の姿の現われるのを今や遅しと待っていました。
— 海野十三 『三角形の恐怖』 青空文庫
此方は先刻より原丹治が刀の柄を握りつめ、裏と表の目釘を濡して今や遅しと待設けて居る所へ、通り掛りまするという、此の結局は何う相成りますか、この次までお預りに致しましょう。
— 三遊亭圓朝 『鹽原多助一代記』 青空文庫
七月の焼けつくような南仏の太陽の直射をものともせず、脂汗を流し、足踏み鳴らして開演今や遅しと控えたり。
— 乱視の奈翁 ――アルル牛角力の巻―― 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
義経は無造作な装立ちで、太刀だけを引っつかむと、中門の前に置かれた馬にひらりとまたがり、門を開けて、土佐房今や遅しと待ち構えていた。
— 第十二巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
幕あきを今や遅しと待ちかねているものは、米友一人ではありません。
— 流転の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
私はその日の前ずっと浅草に行かず、その日も定刻に大森の家から出かけて行くと、朝野が、「三州屋」の前に立っていて、私を見かけるとパッと駆けて来て、「倉橋君、大変だ」 今や遅しと私を待っていたらしく、いきなり噛みつくように言った。
— 高見順 『如何なる星の下に』 青空文庫
矢萩の絶命を、今や遅しと見まもっている。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
作例 · 標準
「うわー、もうすぐ電車来ちゃう!」「待ってよ、今や遅しと駆け込む!」
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締め切りが迫り、学生たちは今や遅しとレポートを書き進めていた。
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宝くじの抽選が始まると、会場は今や遅しと当たるのを待つ人々の熱気で包まれた。
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新しいゲームの発売日、子供たちは今や遅しと開店時間を待っていた。
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