約手
やくて
名詞
標準
promissory note
文例 · 用例
あいつは約手で振出が誰で、裏書が誰でと云ふ条件ならと云ふので承知したんです。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
百貨店は多く先付の約手で仕入を致して居りますので、現金仕入なれば百貨店より格安の仕入が出来るのであります。
— 相馬愛蔵 『私の小売商道』 青空文庫
ユキ坊はいくら指でやつても指がちつちやくてちつとも出来ないもんだから、童話の本の絵を切りぬいて来てうつしたわ。
— ――学芸会のための一幕劇 『ラムプの夜』 青空文庫
あついは泥棒でしかない水は下流にむかつてその喜びに似た白い泡立ちをたてるその泡立の痕跡はすばやくて捉へがたい通りすぎるものよ開くものよ流されるものよ閉ぢるものよ人は街に群れ、ひそひそと語る森は騒ぐ花開く怒り水流れる喜び悠久として真実は騒がしい捉へ難い早さで走つてゆく。
— 詩集(8)流民詩集1 『小熊秀雄全集-9』 青空文庫
じッと見ていると停止しているような、そのくせ瞬きする間にずしんと落ちて小さくなる落日――非常にはやくて、しかも極度にゆったりした速度に合わせて、彼らのほかには誰も見てもいない海原のうえで、蒸気船の旗章が徐ろに引きおろされていた。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
けれども、子ジカがあんまりはやくて、すばしこいので、どうすることもできませんでした。
— グリム Grimm 『にいさんと妹』 青空文庫
※太平洋のまんなかには、ちツちやくて綺麗な魚はゐないだらうかかならず僕を喰べてほしい、豆になつて跳びこむから。
— 仲村渠 『最後の手紙』 青空文庫
そんな風に、この横著赤さんはひどくすばやくて、盗坊や詐偽師や、その外あらゆる慾張る人間に、いつまでも恵を垂れる、悪い神様になりましたの。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫