小使
こづかい
名詞
標準
文例 · 用例
糟谷は事務所の入り口で小使を見た。
— 伊藤左千夫 『老獣医』 青空文庫
小使はいつもていねいにあいさつするのだが、けさはすぐわきをとおりながらあいさつもせずにいってしまった。
— 伊藤左千夫 『老獣医』 青空文庫
少しずつ貰った小使銭位では、毎日いたずら半分にかける「ハガ」の黐を買うのに足らない。
— 伊藤左千夫 『井戸』 青空文庫
いつしか月も経って、忘れもせぬ六月二十二日、僕が算術の解題に苦んで考えて居ると、小使が斎藤さんおうちから電報です、と云って机の端へ置いて去った。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
少しでもそんな心地があつ……」 そこに小使が這入つて來て、死亡室に移してある彼れの妻の處置を如何したらいゝかと彼れに尋ねた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
兄は慌てゝそれはもう少し待つてくれと云つたが、彼れは敵意に近い程な激しい態度で兄の言葉を遮りながら小使を死亡室に走らした。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
眞黒に古びてはゐるが極めて正確な懸時計の針が八時五十分を指した時、小使がまた現はれて解剖室の用意が出來てゐる事を報告した。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
自分の部屋に這入らうとするところに小使が來て、彼れの兄の腦貧血はもう囘復して先刻家に歸つたと云つて兄が書き殘したといふ封書を渡した。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫